甲賀流忍術の極意

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前回、高校時代の同級生の書いた本について書いたので、何となく高校時代の事を思い出してしまいました。
以下、高校の思い出です。


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随分昔の話になる。
私は、高校時代に甲賀流忍者の恐るべき秘術を目の当たりに見た経験がある。
今日は、その記憶を記しておこう。

高校3年生。2学期も押し詰まった頃だったと思う。
「そろそろ本格的に受験勉強に集中しないと・・」とかなり焦っていた時、学校中に校内放送が流れた。

全生徒、直ちに体育館に集合!」というのだ。
すわ。何事か。と急ぎ行ってみると。校長以下、主だった教師連中も既に居並んでおり、
「今日は、特別に甲賀流の忍者をお招きしたので、急遽、実演を行う」と言うのだ。

何で今、甲賀流忍術か??
話の脈絡も何も無いまま実演を見ることとなった。

以下に記すのは、断じて、テレビ等で見かけるマジックの類ではないので念の為。

鉄棒捻じ曲げの術
忍者は、我が校の砂場から、機械体操用の鉄棒を持って来させ、これを自分の喉仏で曲げて見せると豪語した。

直径4センチはあろうかという鋼鉄の棒だ。
椅子に座った彼は、首に鉄棒をあてがい、両端をそれぞれ3人ずつの生徒に、後ろへ引っ張るように指示した。

真赤な顔で踏ん張る忍者。左右で力任せに後ろへ引っ張る生徒達。
3分程経過した時、驚くことに、件の鉄棒が飴の様にグニャリと折れ曲がってしまったのだ。

体育館内には、ため息と共に、異様などよめきが起こった。
一体、喉仏をどんな鍛え方をすれば、こんな事になるのか!
とても人間技とは思えないパフォーマンスだった。
以来、暫くの間、我が校では、鉄棒が使用不可となった。

紙切り・石砕きの術
忍者が言うには「忍者の右手は石よりも硬く、左手は豆腐より柔らかく鍛える」のだそうな。

机に巨大な石を沢山積み上げ。これをガン・ガン・ガンと、割る。割る。割る。
それこそ片っ端から、木っ端微塵に割ってみせた。

また、紙を持ち出して、シャッ、シャッ、シャッ、とナイフのように細かく鮮やかに切り裂いて見せた。
これには、さしもの空手部員も空いた口が塞がらない様子だった。


秘剣将棋倒しの術
忍者は、居並ぶ生徒達の中から、適当に10人を選び、縦に並ばせた。

それぞれ、前の生徒の両肩に両手を乗せ、繫がった10人の列が出来た事を確認するや、忍者が「キェー!」と気合をかけると。

10人とも脳震盪を起こし、後方へ倒れ込んでしまった。対象の10人を3度代えてやったが、いずれも同じ結果となった。

瞬間的な催眠状態なのだろうか。猿飛佐助もかくやと思われるほど不思議な現象だった。

黒板まる覚えの術
忍者は、瞬間的に物を記憶出来ると言う。

彼が、後を見ている間に、100の単語を黒板に書くよう指示して後向きになった。

100の単語を書き終わったと聞くや、ほんの1瞬だけクルリと振り向いただけで、後向きのまま、全ての単語を、順次言い当ててしまった。

彼の頭には、デジカメでも入っているのか。受験生の身としては、信じられない程に羨ましい瞬間だった。

いずれも驚くべき秘術で、18歳の私は、その迫力に圧倒されると共に、その鮮烈な記憶は深く脳裏の襞に刻まれる事となった。


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それにしても、私の頭の中に解き得ない一つの疑問が残りました。

我が校は、田舎とは言え、一応は受験校の端くれに数えられているのです。
3年生の2学期の貴重な時間を割いてまで、何故「甲賀流忍術」だったのでしょうか?

あの人格高潔な校長の事ですから。きっと、何か深い意味がある筈。
“人間、やればここまで出来る!”という「為せばなる」の教えか?
“何事も、修行、継続は力!”という「忍耐」の教えか?
その理由を解明するには、当時の私は、まだまだ若すぎたのかも知れません。

しかし。以来数十年を経て、ようやく、その理由が分かってきました。
要するに、あの校長は、自分自身が忍術を見たかったのです。

不思議な事、想像を超える超常現象、こんな事を好む人は意外にいるものです。
きっと、あの校長は「UFO」や、「死後の世界」なんかにも興味があったに違いありません。

役所や会社で偉そうに、ムズカシイ顔をしている人でも、心のどこかには、まだ子供の頃のワクワクする気持ちが残っているものです。

好奇心旺盛なこと。何にでも興味を持つ事。
歳を取っても、これはいいことなんじゃないでしょうか。

もうあの時の校長は、亡くなってしまったかなあ・・・
ちょっと懐かしく、その顔を思い出してしまいました。

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夏は、スイカですねえ。超大きいスイカでした。産地は熊本です。
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送ってきた箱の詰め物は、ぜ~んぶ「熊本日日新聞」です。
「熊本日日新聞」の漫画は、くまもんでした。
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この記事へのコメント

2019年07月23日 19:10
こんばんは。そんなに凄い事がありましたか。不思議ですね。
ご自分の目で見られたから、当たり前にきっと行われたのでしょう。

本当に海外でもなぜ?と思うような修行をされて、人間業ではないようなことができる人もたしかにいます。私はまだであえてないだけです。

私もこういうわけのわけのわからないことも、実際にあるので興味がシンシンです。ユーホーにも一度いいから会いたい方です。

不思議な世界のテレビなどはよくみますね。怖いもの見たさ、もあるかもしれません。
2019年07月23日 19:56
何十年も前の話でわありますが。ホントのホント、本当の話です。
実際に自分の目で見たのですから。
世の中には、不思議なことがあるものです。
実は、この話とは別ですが。
私が子供だった頃、実家の裏をある人に貸していましたが、その借主が白い髭の老人で、
これに似た事をやっていたという話でした。
私自身は、まだ小さかったので実際には見ていませんが、母や姉の話です。
・鉄の棒を真っ赤になるまで熱して、それを手で平気でしごいて見せる。
・見ていた近所の主婦が、既に水で冷やしてあった棒を触ったら火傷した。
・100位の任意の単語を書かせて、それを一瞬で覚えて言い当てる。
・1週間後にやってきて、まだ覚えていて100位の単語を言ってみせた。
これは、私が見たわけではないのですが、母や姉が、私に嘘を言う必要もないし、これも不思議な話だと思っています。
2019年07月24日 00:14
世の中には 凡人には 理解できないことを
難なく やってしまう人がいるのですね。
次の免許更新時には 認知症の検査があるので
黒板まる覚えの術を 習得したいです。
2019年07月24日 08:30
たまたま過去の思い出が絡んだブログ、でも、私とは大いに違う記事でした。
鮮明に振り替えられ、その思い出の校長の考察まで、雲泥の差があります。
興味深く読ませていただきました。
2019年07月24日 09:18
本当にビックリですよね。いろんな人がいるものです。
あれから何十年も経ちますけど、忍者達は、どうやって生計を立てているのでしょうか。
後継者不足に悩んでいるかも知れませんね。
運転免許証の更新、記憶のテストが一番の悩みですよね。
クルッと回ったら、全部思い出したな~んて奇跡が起きませんかねえ。
頑張って下さい!
2019年07月24日 09:22
コメント有難うございました。
随分と昔の事を思い出して書きました。
人間、歳を取ってもどこかに、まだ子供の頃のワクワク感を残しているという気がします。今からでも、いろんな事に興味を持って、取り組むことは良い事だと思っています。
あの時の校長先生、何か微笑ましく感じられます。
2019年07月24日 10:12
こんにちは。

忍者って、捻じ曲げの術とかあるんですね。。。
2019年07月24日 10:30
はい。忍者には、捻じ曲げの術もありますよ。
私達の生活には、捻じ曲げの術は、あまり役に立ちそうにありません。
やはり記憶術が一番の魅力ですよね。
2019年07月24日 13:22
不思議な体験されましたね。
忍者って本当にいたんですね。
夢じゃないですよね~(笑)
忍者は薬売りに扮して全国を
渡り歩いていたといいますね。
滋賀県の甲賀に 薬品会社が多いのは
その名残でしょうね。
2019年07月24日 13:31
忍者の右手は石よりも硬く
左手は豆腐より柔らかく鍛える
凄い!
どうしてと思いますが忍者でした
記憶まで凄いですね
強く思い出に残る出来事ですね
2019年07月24日 14:14
不思議でしょう。
本当に体験したんですよ。夢じゃないですよ。
滋賀県には、薬品会社が多いんですか。
甲賀忍者の子孫ですかね。
そりゃ、ちょっと分かりませんけどね。

2019年07月24日 14:16
忍者は、いろんな場面でいろんな事をしなくてはいけないから。
手は固いことも、柔らかい事も必要なんでしょうね。
手を固くするのは、鍛えればある程度は出来ると思いますが、柔らかくするのは、どうやって鍛えるんでしょうかね。やってみると、紙をカミソリの様に、シャッ・シャッと切るのは難しいですよ。
それに、首(喉ぼとけ)をどうやって鍛えるのか想像も出来ません。
鉄棒を首で曲げたんですからね。普通の人なら命がないと思いますけどね。
もう、そりゃビックリですよ。
2019年07月26日 22:04
分析力のスバラシイとしさんをしても忍術の極意は解明出来ませんか!?
普通に考えると超人的過ぎますね~!
2019年07月27日 09:10
普通に考えると超人的過ぎるでしょう。18才の時に目の当たりにして、本当にびっくりしたんです。それで数十年を経ても思い出すんです。

マジックの世界でも、見物人がごく近くで凝視していても、信じられないような技を見る事がありますよね。「何でこんな事が出来るのかな?」「あり得ない」と思うような事がありますよね。修行を重ねると、あんな事も出来るんですよね。

あの時の忍者は、マジックではないですが、よほどの修行を積んだのでしょう。人間やろうと思えば、相当の事が出来るのかもしれません。