「韓国併合への道(呉善花著;文藝春秋)」(その2)

日韓併合への道.jpg

■日本統治下の経営は、過酷な植民地だったのか?
西洋列強の植民地は、単に本国に収益をもたらすものという役割であったが、日本の場合は、時間をかけて日本人と朝鮮人との間の差別・区別・格差をなくして同じにしていこうとの方針であり、西洋列強の植民地とは次の点で大きく異なっていた。
・収奪によって内地を潤すことをしなかった
・文化・社会・教育の近代化を強力に進めた
・本土への同化、一体化を目指した
・武力的威圧をもって統治することはなかった
(*)1919/3/1の三・一独立運動以降は、武断統治を文化統治に改めている。

その結果として、諸々の改善がみられている。
・人口増加:1312万人→2512万人。
・米の生産高増加:1000万石→2200万石
・学校の増設:100校→5960校
・識字率向上:6%→22%

尚、日帝による土地の収奪が、全体の40%もあったと言われるのは、真実ではなく、本当は、総督府が接収した土地は全体の約3%に過ぎなかった。
また、創始改名は、法的な強制ではないし、朝鮮式の姓名を奪うことではなかった。

但し、1937年(S12)以降の戦時体制下に於いては、内鮮一体化という掛け声とともに急進的な同化政策がとられたが、戦時体制だけをもって、日本統治全体を評価することは出来ない。

・神社参拝
・皇国臣民ノ誓詞
・内鮮共学が強調され同じ教科書が使用された。
・38/4陸軍特別志願兵制、43/10海軍特別志願兵制、学徒兵徴募、44/4徴兵制
・39/9労働力提供者の募集、42/3官斡旋、44/9日本人同様の徴用
・40年、創始改名施行

■謝罪や償いは不十分だったのか?
1899年のハーグ条約では、占領軍が占領地の私有財産を没収することはできないとされており、イギリスはインドから引き揚げる際に、在インド財産に対する対価をインドに支払わせている。

これに比し、日本は、日本人の私有財産・投資資金・工場設備・インフラ等、一切の在朝鮮資産を米軍が没収して韓国に委譲した。

戦争したわけではないので、日本に戦後賠償は生じないが、補償の観点から1965年に日韓経済協力協定を締結し国交正常化している。

有償2億ドル、無償3億ドル、民間の経済協力3億ドル、合計8憶ドル
1965年当時の
:日本の外貨準備高18憶ドル、
:韓国の国家予算3億5000万ドル、
:韓国の外貨準備高1億3000万ドル
:韓国の貿易赤字2憶9000万ドル

韓国の経済成長に果たした日本の貢献度は、極めて大だったが、残念ながら韓国国民には、その一切が知らされていない。

■本来、韓国の進むべき道は、どうあるべきか?
日韓併合前の朝鮮は、内部の政権抗争で無残に退廃した状態であり、独自に独立国家への道を切り開こうという理念も指導力もなかった。

ロシア及び西欧列強からの侵略を防ぐ為には、大改革をして早急な近代化が必要であるにも関わらず、金玉均のクーデターや、開化派の改革を、前者は清国を、後者はロシアを頼みとして自ら潰してきた。改革を潰した政治指導者たちは、日本の統治下に入らざるを得ない道を自ら開いたのである。

これからの韓国は、併合されるに至った自らの側の問題を解明、反日思想を乗り越え、小中華思想を切り捨てた上で、はじめて日本統治時代の徹底分析をすべきであろう。

1997年の通貨危機以降「韓国人自身の過去の清算」という主張が生まれ、植民地統治をまねいた自らの原因を明らかにするという考え方が出てきたが、残念ながら現在は、次の如く、全く逆の方向へ進みつつある事は憂慮に絶えない。

2004年:「日帝強占下反民族行為真相究明に関する特別法」
2005年:「親日反民族行為者財産の国家帰属に関する特別法」
2005年:「日帝侵略行為歪曲および擁護防止法」

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この記事へのコメント

ともくん
2019年09月05日 16:36
韓国併合への道、要点を大変興味深く読ませていただきました。韓国サイドから見れば、負の事績がことさら強調されていますが、本書によれば全く別の側面が垣間見えて、視点を変えることの意義が認識されます。本書の内容に全面的に賛同できる確信はないにしても、韓国の近代化に日本がどれだけ大きな役割を果たして来たか、十分に窺い知れます。韓国内でも、反日オンリーの負の側面だけを強調する教育ではなく、日本の残した事績を客観的に伝える歴史教育がなされれば、日韓関係の改善の一助になると思います。ちょっと気になった記述は、親日政権の近代化に儒学者が猛烈に反対したという事実です。韓国は儒教の国と聞かされています。こんなことは想像もしたくないですが、今の青瓦台の中枢が儒教の倫理で国際外交、特に対日外交を考えているとしたら、とんでもないことだと思わざるを得ません。法理よりも情理を優先して、国家間の問題に対処することにより、日本との条約、合意が反故にされたら、法治国家とは見なされなくなるでしょう。世界秩序の維持と国家間の紛争の防止のために国際法というものがあるのではないでしょうか。そもそも国際法を平気で蹂躙する国を民主国家と言えるのでしょうか。法治国家日本としては、毅然たる態度で対韓外交に臨むべきと痛感します。さらに、風評被害からようやく脱しつつある東北の被災地の農産物に対して、執拗に放射能汚染の風評を世界にばらまき、今だに弱者の傷に塩を塗る言動をやめない態度は早急に改めさせる必要があります。
2019年09月06日 14:39
呉善花さんの本は、日韓併合に至るまでの事を非常に詳しく記述してあって、私としても、大変に参考になりました。この本と併せて、イザベラ・バードさんの「朝鮮紀行」を読むことによって、更に理解が深まった気がしました。以前に韓国の中学教科書を読んだ経験からすると、やはり韓国では戦前の歴史のネガティブな面のみを、ことさら強調して教育しているという思いがします。
・併合前の朝鮮を取り巻く東アジア情勢は、どうだったか。
・当時の朝鮮の政治は、どのようであったか。
・日本は何故、朝鮮を併合したのか。
・日本統治下の朝鮮はどうであったのか。
・戦後日本の謝罪・賠償は十分だったかどうか。
いろんな面から考えるべきことを、よく考えずに反日だ嫌韓だと、相互に騒いでいるように思います。
私は、昨日も韓国の人と、この話をしましたが、相当な知識人だと思う人でも、驚くほど日本の事情を分かっていない気がしました。お互いにもっと事実を知る必要がありますね。
それから放射能汚染を取り上げて、騒いで風評被害を振りまく韓国の態度は本当に許せない気がします。
汚染水の処理については、むしろ何か知恵を出して手助けできないかと考えるのが、隣国のあるべき姿だと思います。必死に復興しようとしている人々の事を考えれば、心無い言動は厳に慎んで欲しいと思います。